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ECBの金融政策決定と欧州債券・為替相場の見通し
- 12/12の政策決定会合で、欧州中央銀行(ECB)理事会は3会合連続となる0.25%の利下げを決定。
- ディスインフレは順調に進行する中、経済の弱体化への対応を優先した形。さらに今後も利下げを継続する可能性が大きい。
[経済状況の現状認識]
- ユーロ圏経済の勢いは弱まっており、9月時点の予測からも若干下方修正。
- 四半期GDPは純輸出が大幅悪化。今後も、地政学リスクやアメリカの外交などで貿易は不安定化しやすい。
- 現在の金融政策は依然として引き締め的。過去の利上げ影響が既存の信用残高に引き続き波及している状況。
- 利下げは緩和的な(マネーを供給を増やす)政策だが、同時に有価証券残高の減少によりベースマネーを減らす(マネーの供給を減らす)政策を取っており、景気回復に向けた金融政策の実効性に疑問も。
[相場への影響]
- ユーロ圏の金利は低下傾向。
- 為替もユーロ安方向の圧力が増大。
- 欧州金利低下ペースは債券の価格上昇は、通貨安に伴う減価を補うほどではない。2025年前半に投資開始を想定する場合、ユーロ建て債券は、絶対値回りがよほど高くない限り米ドル建て債券などに比べ投資効率に劣る可能性がある。