書籍情報

本書は、グローバル債券市場のプロが、個人投資家にも分かりやすいように１問１答形式で、グローバル債券を組み入れる上での、投資戦略や変動要因について解説した入門書です。金融機関が勧める投資信託やインデックス投資などとの比較や、国債とクレジット債の投資戦略や運用哲学の違いなどについて、データやグラフを多用しながら解説しています。

2023年3月末までの段階で、グローバル資産運用市場は、過去の経験則が通用しにくい不安定化した状況になっています。岸田内閣が進める「貯蓄から投資へ」の政策は、実際には投資信託への資金誘導政策ですが、若者が少しづつ貯蓄を通じて資産を積み上げていくような資産運用と、既に一定の資産を有する個人投資家が不安定な市場環境下で行う資産運用では、投資の目的、効用は全く異なるものとなります。

本書は、長年にわたり日経ヴェリタスの債券アナリスト・ランキングで上位にランクされてきた著者とそのチームが、足元で生じている市場特性の変化を鑑み、資産の減少を極力避けながら安定した収入を得るための資産運用の指南書となります。特に、個人投資家が金融機関の営業トークに惑わされないように、「本質を抑える」ことを主なターゲットとしています。