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ストラテジー
米国債全般
2024年6月FOMC声明を受けた米金融政策の今後と米ドル建て債券投資戦略
本レポートでは、2024年6月のFOMCを受け実際の経済指標を参照しつつ2024年末及びそれ以降にかけての米国債券相場と為替相場についての弊社の見方を紹介する。
◎ 2024年6月のFOMC声明、議長記者会見で示されたメッセージ (p.2)
- 政策金利の目標レンジを5.25-5.50%に維持(7回連続)。
- インフレ目標に向け緩やかに進展するも、未だ高すぎる水準と認識。
◎ FOMCにおける経済想定、金利想定についての考え方 (p.4)
- 6月のFOMCで示されたFF金利予想のポイント;
(i) 2024年内の利下げ予想が1回に減り、2025年中の利下げは4回に増加の予想、
(ii) 2024年末・2025年末のFF金利の到達点は、3月予想から+0.25%ずつ上方修正、
(iii) 2024年・2025年共に、3月時点よりも狭い範囲に。
- 6月FOMCで想定された経済状況;
(i) 2024、2025年共に3月想定よりさらにインフレ率の低下ペースに遅れが生じる、
(ii) 経済の足腰は強く、GDP修正なし、
(iii) インフレ長期化による影響で2025年以降の失業率がわずかに上方修正。
◎ 米国のインフレ状況と金融政策への影響 (p.7)
(1)GDPと経済成長;Q1のGDP大幅な減速には、個人消費の落ち込みと純輸出の低迷が影響。ただし民間国内最終需要で見ると、安定した成長を継続。
(2)インフレ状況; 5月のCPI総合、コアCPI共に、4月より若干低下。コア物価の中で構成比の大きい住居費、輸送サービス費用のいずれも高止まり。2024年末にかけてのコアCPIは+2.7%程度の水準に留まると予想。
(3)勤労者の雇用と所得、消費の状況; 低所得者と中位以上の所得者との購買力に格差、中位以上の実質所得は成長維持。雇用状況も2極化。コア労働人口(25~54歳)では人手不足が継続。失業率の増加は高齢者や若年層などに起因。
◎ 弊社の金利想定と着目点 (p.14)