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欧州債全般
ECBによる金融政策決定会合結果(2024/3)と今後の欧州債券相場の見通し
本レポートでは、2024年3月7日のECB声明とラガルド総裁の記者会見内容などを元に、今後のユーロ圏の金融政策の動向と相場予想に関する弊社の考え方を示す。
◎ECBの声明文(2024/3/7)概要とその意味 p.1
- 政策金利については、
i. 政策金利は現状維持(借換えオペ金利4.50%、限界貸付ファシリティ金利4.75%、預金ファシリティ金利4.00%)、
ii. 利上げの打ち止めと現水準を長期維持に関する表現(ensure)を継続。
- 2023年12月から2024年3月、2024年分の予想見通し修正:
i. ユーロ圏消費者物価指数は下方修正(2.7%→2.3%)、
ii. コアインフレも下方修正(2.7%→2.6%)、
iii. GDP成長率も下方修正(0.8%→0.6%)。
- 証券保有残高については、特にPEPP分について重大な方針変更。
i. APP保有分は、7月以降に月あたり約150億ユーロの減額。
ii. PEPP保有分は、2024年6月末までは100%再投資、7月から12月末までは50%再投資、2025年1月以降再投資なし。
◎ECB声明の背景にあるマクロ状況 p.8
- 1月の総合物価指数インフレ率(HICP)は2.9%→2.8%まで若干の反転下落。コア物価(除くエネルギー・食品)は、2023年12月から2024年1月には
3.9%→3.6%まで若干低下。
- 生産者物価については、一時的には年率40%以上に転じた後のテクニカルな影響もあり、前年比上昇率が(2月)-8.6%まで急低下。
◎弊社による相場想定 p.10