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ファイザー(MDY:A2、S&P:A)事業概要と同社のクレジット投資評価
[概要]
- ファイザー(Pfizer Inc)はワクチンやがん腫瘍をはじめとする幅広い疾患領域に強みをもつ総合医薬品メーカー。本社は米国ニューヨーク州。
- 2020年から2023年にかけてCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)ワクチンや治療薬の供給に注力。パンデミック終息に大きく貢献した。ただし、これらの一時売り上げは急速に減少。
- FY2023の総売上高は約58.5(十億ドル)、前年度比で▲41.7%。製薬会社別総売上高で同社は3位に位置する。
[パイプラインの状況]
- 特許期間が長いCOVID関連のワクチンと対処薬の売上は減少。子供向け対処薬は拡大。
- 他の主要薬(ブロックバスター)の売上高は維持。ただし、特許期限が2025-2027に切れるものが多いのがリスク。
- 創薬パイプラインにはPhase IIIのものも多く、今後数年間での新製品投入による保管が可能。
- さらにFY2023の製薬業界M&Aで最大の案件であるシージェンの買収により、がん腫瘍領域における即効性のある収益力強化を期待。
- 薬価交渉制度の影響は、慢性的な病気にへの治療薬などに比べ抑制的。
[業績・財務]
- 直近四半期(FQ3 2024)の売上高は前年度同期比+33.8%の増収で、17,702(百万米ドル)。営業利益は、4,959(百万米ドル)。増収の主な要因は、COVID-19治療薬であるパキロビッド(Paxlovid)の販売拡大と複数の新規がん治療薬の収益化によるもの。営業損益は、FQ3 2023からFQ4 2023にかけて大型M&Aを実施した影響で一時的にマイナスに転じてたものの、FQ1 2024以降はプラスに回復。
[投資評価]
- 同社の事業は非常に頑健であるが、格付け対比でも市場の評価は高くスプレッドはタイトすぎて中期債の投資妙味は薄い。
- 2031~2039までの年限の社債の投資効率が相対的に高いと評価。