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ゴールドマンサックスの概要と投資評価ポイント
本動画では、ゴールドマン・サックスの概要とクレジット投資評価について解説する。
-ゴールドマン・サックスは、米国に拠点を持つ投資銀行で、支店網や個人向け預金口座を持つ商業銀行とは異なり、投資銀行業務やトレーディング業務、その他法人向け業務に特化した事業モデルが特徴的。
- 近年では、リテール/ウェルス業務にも参入したものの、事業の撤退や売却が相次ぐ等、個人向け業務では成功しているとは言い難い状況。
- 金融安定理事会(FSB)が定めるグローバルなシステム上重要な金融機関(G-SIBs)にもカテゴリー1として指定されている。
- 純収益の事業別構成比は、グローバルバンキング&マーケッツが約6割を占め、アセットウェルスマネジメントは3割、プラットフォームソリューションズは5%と相対的に小規模。
税引前利益の事業別構成比では、グローバルバンキング&マーケッツが約9割を占め、アセットウェルスマネジメントが1割。プラットフォームソリューションズは継続して赤字。
- FY2024 Q3におけるゴールドマンサックスのCET1比率(%/標準的手法)は14.5%となり、前年同期比で-0.3%下落。
CET1比率は、他の米銀と比較すると相対的に高い水準にあり、規制資本証券のベイルインまでの絶対的なバッファがより大きい。
ただし、一見してベイルインへの耐性が強そうに見えるが、実際には事業リスクが他銀行よりはるかに大きく、こうした違いを勘案する必要性がある。
- 2024年のゴールドマンサックスのストレステストの結果では、ストレス顕在化後のCET1資本は最悪時に8.5%まで低下する可能性があるとFRBから指摘されている。
- 同社の発行体格付けは、S&PがBBB+に据え置く一方、Moody’sとフィッチはA格中位とするなど、格付機関でも評価が分かれている。よって、シニア債(TLAC債)や、期限付劣後債(Tier2)等の投資においてはMoody’sやフィッチの格付けに準じた評価は妥当。一方、AT1証券については、S&Pのより厳しい信用力評価を参考にするべき。
- GSのシニア債(TLAC債)については、他の米商業銀行対比で相対的にスプレッドがのっており、より効率的な投資対象の一つとして、検討に値する。