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ストラテジー
米国債全般
米ドル建て債券市場動向 -2024年4月末から6月初旬まで –
本レポートでは、2024年4月末から6月初旬までの相場動向と、5月末までの米国債券市場の新発債・流通市場の取引額等の傾向を確認した。
〇 債券指数レベルで見た相場動向と着目点 p.1
- 2024年4月30日~5月1日のFOMC声明文等とパウエル議長の記者会見内容について確認。政策金利の目標レンジを5.25-5.50%に維持(6回連続)
- 5月上旬の市場では米国債の長期金利(10年)が上昇しオーバーシュート。ただし、5月下旬には景気後退指標を受け、急速に低下方向に修正が進んだ。
- 米国債のイールド・カーブは、年限で異なる形状を示しており、5年以下は逆イールド、5~10年はフラット(同様の水準)、10~20年は順イールドに近い形状に。
〇 個別債券レベルで見た相場動向 p.6
- 米国籍の投資適格・投機級の事業債について、全般的な利回りの低下(価格上昇)の中、投資適格では
探査・生産、ハードウェア、パイプライン、公益事業などが、投機級では娯楽コンテンツ、有線通信サービスなどの社債単価が上昇。
- 金融債相場;金融債の時価上昇銘柄をみると、一部の米国地方銀行の社債が選別され値を上げた形。相対的に値を下げたのはAPACの銀行債など。
〇 米国社債の流通市場における取引動向(TRACE) p.13
- 投資適格の事業法人債で、多額の取引を観測したのは、コカ・コーラ、UPS、CVSヘルス等大型起債銘柄の即時売却取引。
〇 米ドル建て債券の起債市場の動向 p.17
- 全体的な傾向として、信用リスクに対する懸念は後退。利回りの出る相対的に短期で低格付けの債券(劣後債を含む)の起債が大きく伸長した一方、スプレッドの低下していた長期の高格付け債の起債は落ち込んだ。
〇 弊社の米国債券市場相場想定(予想、2024/6/5時点)p.21