レポート
Report
Report
ストラテジー
保険
国内保険劣後債投資における公的支援の可能性と銀行劣後債との違い
本レポートでは、生命保険会社の劣後債投資の際、金融機関へのセーフティ・ネットワークの考え方や、規制上の銀行との取り扱いの差に関する論点整理を行う。
◎ 国内生保発行の劣後債投資における制度上の理解の重要性 (p.1)
- 金融機関は社会への影響力が強い為、特別な法的支援の枠組み(セーフティ・ネットワーク)が設けられている。
- 保険会社は2025年度からICSへと監督制度が変更される。
◎ 保険会社特有の会計・法人形態の理解 (p.3)
- 生命保険会社には相互会社と株式会社の二種類が存在。
- 債券投資家から見た会社形態別の最も大きな違いは適時開示義務の有無。
◎ 金融システムへの影響からみた保険会社への公的支援可能性 (p.6)
- 保険事業は経営上金融システムに影響を及ぼすような事業形態ではないため、日本の大手生命保険会社は国際基準行に相当。
- ただし「グローバルにシステム上重要な保険会社(G-SII)」に指定された欧米大手金融機関は、非保険事業が多いことが指定要因。国内保険会社はむしろ安定した事業を行っているためにG-SIIに非該当と言える。
◎ 国内生保が発行する劣後債投資と、公的支援への考え方 (p.13)