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ストラテジー
欧州債全般
ECBによる金融正常化(引き締め)政策に関する声明と今後の欧州債券相場の考え方
本レポートでは、2023年9月14日のECB声明とラガルド総裁の記者会見内容などを元に、今後のユーロ圏の金融政策の動向と相場予想に関する弊社の考え方を示す。
ECB政策決定会合とユーロ金利見通しのポイント
- 9月のECB政策決定会合では政策金利をこれ以上上げないとの明確な完了宣言
- 物価上昇率は目標を上回ったままだが、景気への配慮を示す(アメリカとは異なるスタンス)
- 欧州景気は脆弱、特に中国の景気減速影響への連動への懸念もあり、低迷との想定
- 人件費増の価格転嫁圧力は継続、マージンは圧迫されやすい
- 政策金利の高止まりを想定するのであれば、10年金利は4%以上の水準を2025年央まで維持か
- 長期金利の上昇余地は限定、対ユーロでの円安は米ドルに比べ限定
- ユーロ建て債の効用は、米ドル建て債に比べると限定的