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いまさら聞けない投資信託のお話(種類編)

いまさら聞けない投資信託のお話(種類編)


そもそも、「投資信託」ってなに????


投資: 利益を見込んで何かにお金をつぎ込む事

信託: 自分の財産を信頼できる人に託し、目的に沿って運用・管理してもらう制度

投資信託: 投資家から集めたお金をまとめて、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家に分配される仕組みの金融商品



つまり、投資信託っていう商品を買えば、自分で株式の銘柄選んで買ったり、債券の発行体選んで買ったりしなくても、その道のプロ(ファンドマネージャー)が株式や債券を勝手に(もちろんルールに則って)売ったり買ったりしてくれて、うまくいけば儲かるし、うまくいかなかったら損をする。そんな “おまかせコース” の金融商品のことです。

そんな “おまかせコース” の投資信託、今は証券会社のみならず、銀行や郵便局、信用金庫、信用組合、農協でも買うことができますし、わざわざお店に行かなくても、パソコンやスマホからネットでも買うことが出来ます。

ただ、ひとつ難点なのは、あまりにも種類が多すぎて、どこが?どう?違うのか、とても分かり難いのが実情です。


「単位型投資信託」 と 「追加型投資信託」

「単位型投資信託」とは、その投信が設定されたときの最初の決められた期間しか購入できないもの。

「追加型投資信託」とは、我々が購入したい時にいつでも購入できるもので、「オープン型」とも呼ばれ、最近の投資信託の主流となっています。

「単位型投資信託」 と 「追加型投資信託」の違いは、一般的には上記購入タイミングの違いを説明しているものが多いのですが、実はそれ以外に “分配金”(購入額に応じて配当されるお金)の出し方やその分配金への課税の有無などの違いがあります。(これ結構重要)

投資対象地域による分類 「国内 ・ 海外 ・ 内外」

「国内」:主たる投資収益が、実質的に国内の資産を源泉とするもの

「海外」:主たる投資収益が、実質的に海外の資産を源泉とするもの

「内外」:主たる投資収益が、実質的に国内及び海外の資産を源泉とするもの

投資対象資産による分類 「株式 ・ 債券 ・ 不動産投資(リート) ・ その他資産 ・ 資産複合」

「株式」:主たる投資収益が、実質的に株式を源泉とするもの

「債券」:主たる投資収益が、実質的に債券を源泉とするもの

「不動産(リート)」:主たる投資収益が、実質的に不動産投資信託及び不動産投資法人を源泉とするもの

「その他資産」:主たる投資収益が、実質的に上記以外の資産を源泉とするもの

「資産複合」:主たる投資収益が、実質的に上記の複数の資産を源泉とするもの


とりあえず、ここまでつらつらと書いてきましたが、実は上記の分類は、どんな投資信託でも、その名前に続いて書いてある商品分類なのです。(これは書かなければいけないと法律で決まっている)

つまり、各社さまざまな品揃えをしている “おまかせコース” の投資信託ですが、その名前を良くみると、必要最低限のことはわかるようになっています。(ちなみに、上記の分類は投資信託協会が定める「商品分類」といいます。)

ただ、この商品分類は表面上の見かけのことで、先程の例で言えば、「男か女」の区別でしかありません。

そこで、もう少し詳しく何者かを知る方法として、「目論見書」というものがあります。

「目論見書」 には、この投資信託がどのような方針で、何に投資して、どうやって儲けるつもりなのか、とか、分配の方針や、どんなリスクがあるのか、手数料はどのくらいなのか、などその投資信託独自の詳しい情報が載っています。さらに、投資信託協会が定める「属性区分」という、より詳しい区分も「景気されています。

また、目論見書には、サラッと重要なポイントをまとめて書いてある 「交付目論見書」と、ちょっと専門的なことまで書いてある 「請求目論見書」の2種類があります。

なんとなく、“おまかせコース” の投資信託の正体がわかってきたら、今度は今までの実績も見てみましょう。(単位型投信や新規設定の追加型投信の実績は見れませんが)

公募の投資信託では、各投資信託会社(委託会社)が当該投資信託の月次レポートを明示しています。
カタログ上すばらしい投資信託であっても、今までの運用成績は気になるところです。月次報告書には、運用実績の推移や純資産総額の推移、また配当実績や月末時点でのポートフォリオの構成なども見ることが出来ます。

さまざまな投資信託が乱立する中、ひとつの商品を選ぶ出すことは、簡単なことではないかもしれませんが、ひとまず、ちょっと気になる投資信託があったら、交付目論見書をパラっと見てみて、さらに月次報告書とか見てみると、十分参考にはなるかと思います。



但し、やはり “餅は餅屋”。 出来ることなら、信頼すべきファイナンシャルアドバイザーなど、プロフェッショナルな人に相談してみてはいかがでしょうか?

投資信託の善し悪しを見極めるには、それ相応の専門的知識を必要とすることになりますが、
信頼すべく人間(ファイナンシャルアドバイザー)を見極める “チカラ” については、皆さま十分お持ちなのではないでしょうか。



いまさら聞けない投資信託のお話(手数料編)


【手数料等について】

投資信託へのご投資には、所属金融商品取引業者等および銘柄ごとに設定された販売手数料および信託報酬等の諸経費等)をご負担いただく場合があります(手数料等の具体的上限額および計算方法の概要は所属金融商品取引業者等ごとに異なるため本書面では表示することができません。)。

【リスクについて】

投資信託には株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況含む。)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)、または元本を超過する損失を生ずるおそれ(元本超過損リスク)があります。


上記の手数料等およびリスク等は、金融商品取引契約を結ぶ所属金融商品取引業者等の取扱商品毎に異なりますので、当該商品等の目論見書またはお客様向け資料等をよくお読みください。

須永 知樹

須永 知樹

5バリューアセット株式会社 エグゼクティブ・ディレクター。国内証券会社にて、債券ディーラー、スワップディーラーとして従事、ロンドン拠点ではチーフディーラーとしてディーリング部門を統括。 1999年メリルリンチ日本証券に入社。債券・クレジット・デリバティブのマーケティング・スペシャリストとして従事。 2007年日系投信会社に入社。地域金融機関の運用対象となる私募投信の開発・組成・営業を行う。

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