とっつきにくい金融用語について、クイズ形式でご紹介します。
三回目は相場(そうば)の呼び方に関する出題です。
問題
景気が過熱しすぎでもなく、冷え込んでもいない、適度な状況にある相場のことを「ゴルディロックス相場」と言いますが、このゴルディロックスは、ある童話の登場人物にちなんでいます。なんの童話でしょうか?
- ヘンゼルとグレーテル
- 3匹のくま
- 赤ずきん
- ブレーメンの音楽隊
正解:2の「3匹のくま」
※上の絵はひっかけでした!
「3匹のくま」は女の子が森に入りクマの親子の家に入り、おかゆを食べたりベッドに寝たりするお話ですが、大きいお椀のおかゆは「熱すぎて」飲めず、中くらいのお椀のおかゆは「冷たすぎて」飲めず、「ちょうどいい」温度の小さいお椀の(子熊の)おかゆを飲んでしまいます。この女の子に名前が、原作ではゴルディロックス(金髪)だそうです。
ところで「ゴルディロックス相場」は、どういう時に使われるのでしょうか?
相場を語るストラテジストやアナリストも、新たな市場に関するストーリーを語る材料が不十分で苦しくなることがあります。
例えば相場が動かなかったり、または動いてもその理由が良く分からない時などに、お茶を濁す様に使われる言葉があります。典型的な例が「リスクオン」や「リスクオフ」という言葉です。みんながリスク資産を買っていれば「リスクオン」、売っていれば「リスクオフ」。ただ、市場の上下を語っているだけで、何の分析もありません。
他には、明確な取引データを示さないままに語られたときの「需給」による動き。為替相場を語るときに出てくるときは、裏付けがあるかどうかに要注意です。ヘッジファンドとか、本当にフローを知って語っているのか怪しい需給論議もあります。
相場が大きくは動かず何となく上がっていて、新たなストーリーが打ち出せない時に使われる言葉の典型例が「ゴルディロックス相場」(適温相場)です。といっても、「ゴルディロックス相場」は結果的にそんなには長く続かないことも多いので、次のストーリーが作れない場合の、逃げの言葉として活用されているケースも多いです。
みなさまが市場のコメントを読むときの参考にしてくださいね。(なお、ここでの話は、弊社の主観です。あまり真剣に受け取らないでください)。